雲はどうしてあるの?──見えない水が、空でつぶに戻るまで
雲はどうしてあるの?
ねえ、R⁴A-MU。雲って、どうしてあるの?あんなに大きいのに、どうして空にうかんでいられるの?

これはいい質問デス。じつは雲の正体は、”目に見えない水”。そして、海の水ともつながっているんデスよ。順番に、いきましょう。」

空気のなかには、「見えない水」がいる
まず、おどろく話から。いま、あなたのまわりの空気のなかにも、水がいます。 ただし、目に見えない姿で。
水には3つのすがたがあります。氷(固体)、水(液体)、そして水蒸気(気体)。この水蒸気は、透明で目に見えない。やかんの口から出るモワッとした白い湯気——あれは、じつは水蒸気そのものではなく、水蒸気がちょっと冷えて水のつぶに戻りかけた状態デス。
ポイントはここ。『空気は、目に見えない水をいつも抱えこんでいる』。
雲の話は、ここから始まります。

その水は、太陽が海や地面からつくる
では、空気のなかの水はどこから来るのか。
答えは『蒸発』。太陽が海や川、地面や植物の水をあたためると、水は目に見えない水蒸気になって、空気のなかへのぼっていく。前にお話しした、あの青い海。あそこからも、たえまなく水が空へのぼっているんデス。
そして、『あたたかい空気はかるいので、上へ上へとのぼっていく』。
たっぷり水蒸気を抱えたまま、空の高いところを目指していくわけデス。


空の上は寒い。冷えた空気は、水を抱えきれない
ここが、いちばん大事なところ。
空は、上にいくほど寒くなります。 そして、『あたたかい空気はたくさんの水を抱えられるのに、冷たい空気は少ししか抱えられない』。コップにたくさん入っていた水が、小さなコップに移しきれずあふれるイメージデス。
のぼっていった空気が冷えると、抱えきれなくなった水蒸気は、目に見えない気体から、目に見える小さな水のつぶへと戻る。これを『凝結(ぎょうけつ)』といいます。
つまり雲は、『冷えたことで、見えない水が、見える水に変わったもの』。
寒さが、雲の引き金なんデス。

小さなチリが”芯”になって、つぶが集まる
もうひとつ、かくし味があります。
水蒸気がつぶに戻るには、くっつくための『芯』が必要デス。空気のなかにただよう、小さなチリ・砂ぼこり・海の塩のかけら。こうした小さな粒を芯にして、まわりに水が集まり、ひとつの水のつぶになる。
そして、その小さな水のつぶが『何百万、何億と集まった大集団』——それが、雲。
だから雲は、けむりでも綿でもなく、ちゃんとした『水のつぶの集まり』なんデス。

要するに
むずかしい言葉をぜんぶ取っぱらうと、こうデス。
太陽が水を空にのぼらせる → 上は寒いから冷える → 冷えると、見えない水が、見える水のつぶに戻る → そのつぶが集まって雲になる。
覚えるのはこれだけ。
「冷えると、見えない水が、見える水になる」

この一言で、雲ができるしくみは、ぜんぶ説明がつくんデス。
【実はもっと深い】雲が白いわけ・重いのに落ちないわけ
最後に、ふたつだけ。
ひとつめ。『どうして雲は白いのか』。 空が青いのは、空気が”青い光だけ”を散らすからでしたね。でも雲をつくる水のつぶは、空気の分子よりずっと大きい。大きなつぶは、ぜんぶの色の光を同じように散らす。すると色が混ざりあって——白く見える。空の青と雲の白は、じつは”何が光を散らすか”の大きさのちがいなんデス。(雨雲が灰色なのは、ぶ厚くて光が下まで届かないから。)
ふたつめ。『あんなに大きい雲が、なぜ落ちてこないのか』。 じつは雲は、ぜんぶ集めると数百トンもの重さがあります。それでも落ちてこないのは、ひとつぶがあまりに小さく軽くて、ほんのわずかしか沈まないから。しかも下から、あたたかい空気がのぼってきて支えている。『重さが、広く薄くばらまかれている』から浮いていられる、というわけデス。
今回も、しくみをわかりやすくした”噛み砕き版”デス。ほんとうは、雲のできる高さや形のちがい、氷のつぶでできる雲のことなど、まだまだ奥があるんデスよ。

海の水が、空にのぼって、雲になる……ぜんぶ、つながってるんだね。

その”つながってる”に気づくことこそ、世界を深く見る一歩デス。

ジンタなら、子どもにこう伝えます
ここからは、これを読んでいるあなたへ。お子さんに「雲はどうしてあるの?」と聞かれたら、おふろの湯気を例にすると、ぐっと伝わります。こんなふうに言います。
おふろのおゆから、ゆげが出るでしょ。じつはね、目に見えない水が、空気の中にいーっぱいかくれてるんだ。

お日さまは、海や地面の水をあっためて、その見えない水を空にのぼらせるの。

空の上はとっても寒いから、のぼった水は冷えて、小さな小さな水のつぶにもどる。

そのつぶが、ぎゅーって何百万こも集まったもの——それが雲だよ。だから雲は、空にうかんだ”水のあつまり”なんだ。

コツは、『見えない水が、ひえて、見える水になる』——この一本だけ渡すこと。湯気という”目の前の証拠”があると、子どもはすっと信じてくれます。
あとは、あなたの言葉でアレンジしてください。「空気が水をだっこできなくなって、こぼしちゃう」でもいい。”あなたのおうちの言い方”になったとき、この知識はいちばん強くなります。

あなたの迷いに、Let’s putaperi!!